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墓じまいトラブルは離壇料や親類間だけでなく連結墓所にも注意!
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お墓を維持する事が難しくなったり、跡継ぎがいなくなったりなどの理由からお墓を返還し永代供養墓や納骨堂や他墓所に移し、お墓を壊すことを墓じまいと言います。
墓じまいは特に地方で年々増加しており新規墓所契約より墓じまい件数の方が多いという霊園も場所によってはあります。
最大の原因は少子高齢化と葬送の多様化があげられるのではないでしょうか。
親が造ったお墓の場所が遠すぎる
一人娘で嫁ぎ先のお墓に入るので、両親のお墓を墓じまいしたい
墓じまいしたいけど色々面倒な事があるの?
など墓じまいに関する疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
墓じまいトラブルは離壇料や親類間だけでなく連結墓所にも注意!
の記事をご覧いただきありがとうございます。管理人のセイクredと申します。
この記事では
墓じまいで多いトラブル
実は墓じまいでネックとなる連結墓所
となっておりますので、お墓が連結墓所の方は特に参考にして下さい。
墓じまいで多いトラブル
墓じまいには様々なトラブルがつきものです。
しかしトラブルと言っても実際根回しを怠ったり、自分の認識不足が主なのです。
親類間トラブル
「聞いてないよ!!」
祭祀承継者は祭祀を主催したりお墓の土地使用権、墓石の所有権、お墓に納骨されている遺骨の所有権を有しています。
祭祀承継者は一般的に墓所名義人でもありますので、お墓に関する義務と権利の全てが祭祀承継者にはあるわけですので、祭祀承継者以外は一切口出しできません。
例えば霊園が遠いから近くの霊園に移したいと墓所名義人以外の方が改葬したいと言ってみても、名義人の意志が無いと一切受け付ける事は出来ないものです。
逆に、墓所名義人が改葬して他に遺骨を移すとなったら、霊園側は拒むことは出来ませんので所定の手続き後に改葬する事が出来ます。
ある例として
地方都市の霊園にお墓があり、墓所名義人である父が亡くなり、長男が墓所を承継。
しかし長男だけは都内に在住であり、数年後兄弟に説明も無くその地方のお墓を墓じまいし、父の遺骨を都内の永代供養墓に移してしまった。
といったことがあっても、祭祀承継者以外のその地方在住の次男や長女や親類は口出しできないのです。
出来ないといっても、このようなことは事前に話し合いを行うのが一般的ですが、家庭によっては色々な事情をお持ちの場合もあり、兄弟間で絶縁しているケースも結構あります。
兄弟にしてみれば親なんですし、親戚からしても兄弟だったりするわけなので、いくら祭祀承継者にすべての権限があるとしてもそのあたりは穏便に抜かりなく遺骨の改葬を行わないとトラブルの元になります。
離壇トラブル
寺院墓地の場合は通常改葬=離壇となる事がほとんどです。
檀家が減るとそれだけ法事法要葬儀などがなくなる訳で寺院としては檀家さんを減らしたくはありません。
そこで離壇料を請求する事で少しでも思いとどまらせたいという思惑からと言われていますが、実際離壇料を請求する寺院は少ないはずで、ごく一部の寺院だけの話です。
本来は「今までご先祖様の代から手厚くご供養いただきありがとうございました」の気持ちからお渡しするものであって、寺院側から請求されるものではありません。
墓所返還トラブル
今までのお墓から別の場所に遺骨を移す墓じまいでは現在あるお墓を壊し更地に戻す必要があります。(場所によっては基礎は壊さない)
そこで墓じまいをお考えの方はまず、相場というものをインターネットで調べます。
そこには安い金額がうたってありますので、それが相場と思いがちですが、それはあくまでも一番条件が良い場所の墓所の場合の金額となります。
同じ3㎡でもトラックが横付け出来て効率よく撤去作業が出来る場所と、機材が入れず手作業で残材を山の上からすこしづつ降ろしていかなくてはならないお墓とでは作業効率が違いすぎる為、墓所返還費用が違うのは当たり前となります。
皆さん電話口で「大体いくらくらいの金額になるの?」と聞かれますが、
現場も見ないで「大体〇〇円です」とは言えません。
実は墓じまいでネックとなる連結墓所
大体ネット上では墓じまいに関するトラブルでは先ほどの
- 親類間トラブル
- 離壇トラブル
- 墓所返還トラブル
があげられていますが、最近の少子化の影響により、もう一つ近年増えているトラブルがあります。
それが連結墓所トラブルです。
連結墓所とは
通常お墓は3㎡ならその区画内に外柵を設け石塔を建てます。
しかし昔のトレンドとして兄弟で隣同士に使用権を得る場合がありました。
隣接する区画ですので3㎡プラス3㎡で見た目6㎡で外柵を造ることで、2つの区画を1つの外柵で囲うものです。
つまり墓所と墓所をくっつけたお墓の事を連結墓所又は連帯墓所と呼びます。
兄弟それぞれ所帯を持っておりいずれはお墓を建てなくてはならないのだからどうせなら隣同士にお墓を造っておけば、後々面倒が無いなどの理由から一昔前は結構連結墓所はありました。
これが永代に渡って両家とも祀られている場合は良いのですが、片方が転勤などで遠方に引っ越してしまうケースも当然ながらある訳で、そうなると片方の区画のみ墓所返還となる場合があります。
この連結墓所の場合片方を残し片方を返還するには費用がかなりプラスになってしまいます。
それはなぜでしょうか?
ただ片方を壊せばいいというわけではない
連結墓所は2つの区画を1つの外柵で囲うものですので、片方を返還する場合外側の部材を残す方のお墓に持ってこなくてはなりません。
もちろん持ってくるだけではなく、石材を乗せるためには基礎を作る必要があります。
基礎を造った上に返還で撤去した石材を設置する必要があり、さらに別の部分の石材を切り詰めたりする必要がありますので、単独墓所の返還工事よりも連結墓所の返還工事は大幅に費用が掛かってしまうのです。
3か所以上連結の場合はさらに困難に
昔流行った「墓友」という言葉を覚えているかたも多いかと思います。ご近所さん同士、知り合い同士など肉親以外の仲良しで同じ霊園の連続する区画の墓所使用権を得て墓所を連結する場合があります。
この「墓友」同士単独でお墓を造れば問題ないのですが、墓友で連結墓所にしてしまった場合がこじれます。
墓友の連結の特徴として3連結、4連結、5連結墓所もあるように、大体意味なく繋げて連結墓所にしてしまうのです。
最初は仲良し同士よかれと思い連結にしたのでしょうが、中には
- 不仲になってしまい墓所を返還したい
- 遠方に引っ越すので自分の場所だけ返還したい
- 諸事情により近くにできた永代供養墓に改葬したい
などそれぞれの理由から返還する場合も出てきます。
ここで問題となるのが返還する墓所の位置です。
端の墓所ならまだしも、3連結の真ん中の墓所を返還する場合どのようになるでしょうか?
赤色の外柵の部分を新たに造り設置する必要があるのです。
そして3連結の場合は中の空間を3つに割り振って設置するので、分割してしまうと図のように両端の残った墓所の墓石の位置は墓所のセンターではなくなってしまいます。
両端の墓所にとっては非常に不満が残る墓所となってしまいますので、墓石もセンターに移すよう要求があるかもしれません。
この様に連結墓所の場合予期せぬ様々な問題が出てきます。
ではその費用は誰が捻出するのでしょうか?
返還する側?残る側?
代替わりでお互い交流が無い
仲良し墓友も月日と共に代替わりし、それぞれの息子、娘が承継していることもあり、親同士は友達だったかもしれませんが、子供同士はなんの交流もなく、顔も見たこともない赤の他人である場合も珍しくありません。
先ほどの例で連結の真ん中の墓所を返還する場合その両隣の墓所の石材を用意し基礎も作らなくてはなりません。両隣を知っておりの連絡先がわかれば費用面での交渉が出来るかもしれません。しかし
「あんたの家が勝手にする事なんだから責任もってやって下さい。」とほとんどの場合拒否されることでしょう。
両隣の連絡先が全くわからなければ返還する側がすべての費用を捻出する事となるはずで、それこそ単独墓所の数倍の費用が掛かってしまいます。
「なんでおふくろはお墓を連結なんかにしたんだよ!!!」
「普通のお墓にしててくれればよかったのに!!」
と怒りたくなる気持ちもわかります。
実際3連結以上の墓所返還の場合費用面でこじれているのかわかりませんが、中々話が進まない事が多いのです。
お墓を造る時はよかれと思っていたことが、後々先の代で墓じまいトラブルになる事もあるのです。
以上がこの記事でお伝えしたかったこととなります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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