寺院墓地とは?トラブルが増えている訳と選ぶポイントは?

2016-10-25

日本のお墓の形態には公営霊園、民営霊園、そして寺院墓地の3つがあります。

このなかでも寺院墓地は最も歴史あるお墓の形態です。

お墓もいろいろあるけど寺院墓地の意味は?

寺院墓地の良いとこ悪い所はどういう所?

寺院墓地ってトラブル多いの?

など気になりますよね。

管理人で現役石屋のセイクredです。

寺院墓地とは?トラブルが増えている訳と選ぶポイントは?

の記事をご覧いただきありがとうございます。

この記事では

寺院墓地とは?

メリット

デメリット

寺院墓地を選ぶポイントは?

の内容となっておりますので、寺院墓所をお考えの方は参考にしていただきたいと思います

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寺院墓地とは?

寺院墓地

寺院墓地とは寺院の本堂に隣接する境内墓地の事を言います。

公営墓地の管理運営が市町村などの自治体なのに対し、寺院墓地はそこの住職が管理運営するものです。

昔々、江戸時代に寺請制度が制定されたことにより、全ての人はいずれかの寺院を菩提寺とし檀家になることを義務づけ、寺院では今でいう戸籍の管理なども行い役所の様な役割もあったのです。

メリット

手厚く供養していただける

例えば霊園などにお墓を持っている方で、檀家ではない方が

「新盆なのでお坊さんに是非自宅に来てほしい」

と言っても通常無理です。

お盆などの繁忙期、寺院のお坊さんは自分の檀家さんを回るので精一杯だからです。

檀家さんが最優先なのです。

寺院では全ての方の回忌法要なども管理していますので自分が忘れていてもきちっと管理してくれるなど安心できます。

葬儀・法要などその寺院を利用できる

不幸にして葬儀となった場合などでも、荘厳な雰囲気の本堂を利用することができます。

一般的な葬儀会場などと比べてみても格式が違います。

デメリット

寺院デメリット
寺院墓地ならではの多くのメリットがある一方で寺院墓地にはデメリットも多い。

寺院墓地を購入の際は当然ながらその寺院の檀家になる必要があります。

場合によっては入壇料と言うものが発生する場合もあります。

寺院によっては入壇料が無いとこともあれば何十万の場合もあります。

そして檀家になると言う事は、その寺院を支えていくことになりますから、寺院の建物の建て替え工事の際などは檀家さん皆で寄付する必要もあります。

公営霊園や民営霊園には無いような、思わぬ出費というものが出てきます。

そしてこれ以外にも現代社会が抱える問題が出てきています。

宗教離れ

近年ではこの宗教離れが加速度的に多くなってきています。

特に若年層では顕著に見られます。

クリスマスにみんなでパーティーし、正月は神社に参拝する。亡くなったらお坊さんにお経をあげてもらうと言ったように日本人には独特の宗教観があり、仏教は葬式する時だけの物と捉えられているようです。

アメリカなどでも若者の教会離れが進んでいると言われていますが、日本の仏教離れはそれ以上だと言われています。

アメリカでは聖書などで、主の教えを理解している方は多いと思いますが、日本では仏教の教えを正しく理解している人は一体どれほどいるのでしょうか?

僧侶以外ほとんどいないのが日本の宗教観なのです。

これからの少子高齢化と宗教離れにより、この先30年間で約半数もの寺院が閉鎖されるとも予測されています。

寺院内格差

宗教離れにも関係しますが、現在、全国の寺院内格差は相当なものです。

地方は今でさえ少子高齢化ですので、寺院を支えるはずの人の数が減っており、そのうち支えきれなくなるのは目に見えています。

いわゆる廃寺になるのです。

廃寺を免れても、住職がいない無住の寺となってしまい、1人の住職が何か所かのお寺を兼務する兼務寺と言う形でしか残れない寺院も増えてくると思われます。

都心の一等地に建つ有名寺院の境内墓地などでは空きが無く、返還などで空いたら高くてもいいから、すぐにでもほしいと願う人が大勢いる反面、地方などの寺院ではその寺院から離壇し墓じまいするケースが増えてきており墓地内のお墓はどんどん減っている所も多いのです。

「あら、お隣さんのお墓が無くなっている。」

「あらら、裏のお墓も無くなっている・・・。」

「うちの菩提寺大丈夫なのかしら・・・・。」

など寺院そのものが存続が疑問な寺院もあります。

離壇トラブル

寺院にとって墓じまいは離壇にもつながります。

ただでさえ檀家さんの代替わりなどで離壇も増えているのに、次から次へと離壇されては寺院を維持することが出来なくなってしまいます。

檀家さんが多ければ多い程色々なお金が入ってきますし、檀家さんからしても一人一人の金銭的な負担は少なくて済みます。

それが檀家さんが減りお金が入ってこなくなると、檀家さん一人の負担は大きくなり

うちももう無理・・高齢だし寄付金出す余裕もないから離壇する。

となってきます。

こうなるともうデフレスパイラルではないですが、

離壇スパイラルに陥ってしまいます。

檀家さんが減ってきている寺院からすれば何としてでも離壇を阻止しないと困るのです。

そこで離壇対策としてよく耳にするのが、高額な離壇料を請求し離壇をさせないというものです。

寺院墓地にお墓があり、そこを墓じまいして他の永代供養墓などに移すことを改葬と言います。

この改葬時には改葬許可書というものに現墓所の管理人が署名捺印する場所があります。

寺院の管理人こそがその寺院の住職なのです、そしてそこに判を押してくれないと改葬できないのです。

改葬は許可しますが、今まで永い間あなたのご先祖様をずっと御加護してきた歴史がありますので、離壇に当たっては離壇料として

〇〇百万円請求いたします

となるケースがあります。

良く言われる人質ならぬ骨質です。

これで離壇を考え直してくれればと言ったところでしょうか。

通常多くの場合、離壇料には法的な効力はありません。

言われたまま支払う事はありません。

本来の離壇料というのは

今までご先祖様からずっと御加護いただきありがとうございました。

と言う感謝の気持ちの表れのお布施だったはずが、時代が変わりその意味も違ってきているようです。

残念ながら寺院墓地の場合このような民営霊園や公営霊園には無いトラブルになることがあります。

私も改葬の時、嫌な目にあったことがあります。

郊外の寺院墓地から私どもの民営霊園にお骨を移したいということで墓所契約されました。

離壇料トラブルはなく、改葬許可書にも判を押していただき、改葬許可証が発行されましたので、お骨出しの当日私もお客様とその寺院で待ち合わせし、住職様にご挨拶に伺いました。

どうやら住職が代替わりして先代の息子が二代目の住職となったそうで、まだ若い40代位なのでしょうか。

そこでのお話は愚痴のオンパレードでした。

寺院墓所から民営霊園にお骨を移すことに対して

  • 宗教観の欠如
  • 御先祖様への冒涜
  • その他聞くに堪えない民間霊園に対する発言など

的外れな発言もあり、私もお客様も困りはてていました。

本堂を見回してみるとかなりあちこち傷んでいるいるようです。

境内墓地はまあまあお墓がありますが、雑草がかなりすごいことになっていました。

そのお客様の墓地は境内から少し離れた場所にある為、車で移動すると、そこには驚き光景が広がっていました。

結構広い墓所にはほんのわずかしか墓石が立っていないのです。

真新しい墓石はほんのわずかで大多数が古いものでした。

この郊外の寺院墓地ではそもそも新たに入壇される人が少ない為、お墓を建てる人が少ないのです。

今でさえ少ない檀家さんがさらに減ってしまうのです。

自分の檀家さんを奪った憎き民営霊園の営業マンに、愚痴を言いたくなる気持ちも何となくわかりました。

離壇されると言う事は檀家の絶対数が少ない寺院にとっては存続にかかわることなんだと改めて思いました。

寺院墓地を選ぶポイント

以上の注意点を考えてみると、おのずと寺院墓地を選ぶポイントがわかりますね。

今後も檀家が増える寺院なのか

衰退の一途をたどる寺院なのか

を見極める必要があります。

寺院墓地を求めるなら衰退が予想される寺院墓所は選ばないということです。

今後寺院が全て無くなるなどと言う事は絶対にないことですが、淘汰されかなりの数が減ってしまうということです。

特に地方だとその傾向は強くなります。

もっとも、住職さまに聞くわけにはいきませんので、近所やお友達でそのお寺の檀家さんにそのお寺の内情を聞くのが一番なのではないでしょうか。

離壇トラブルなどあったらすぐに檀家さんの間で話が広まりますからね。

デメリットが多いように感じる寺院墓所ですが、本当に素晴らしいご住職がいる寺院も、もちろん存在します。

お経の意味は解りませんが、聞いてて吸い込まれそうな素晴らしい読経をするご住職様もいらっしゃいます。

そのようなご住職様に出会えればいいですね。

今ではお坊さんが主人公のドラマやお坊さんバラエティーぶっちゃけ寺などでお坊さんとはお寺とはどのような物なのかがわかるようになってきましたが、一昔前はこのような場に出る事自体あり得ませんでした。

ぶっちゃけ寺の様なテレビ番組が昔からあったなら、今の様な仏教離れはもしかしたらおきなかったのかもしれませんね。

民営霊園と公営霊園の記事はこちらを参考にして下さい


以上がこの記事で伝えたかったこととなります。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。


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