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墓石文字彫刻が金色なのは中国の影響を色濃く受けているから

  
金文字
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墓石文字彫刻が金色なのは中国の影響を色濃く受けているから
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ここは関東の霊園。

霊園内を歩いていますとなにやらまぶしい文字があります。

夏の太陽に照らされて光輝くのは墓石正面文字に金を入れた文字です。

お墓のペイントは白が一般的なはず

黒色のペイントもある

金色なんて目立ちたがり屋?

など東日本在住の方には金文字と言うものはあまりご存知ではない方が多いようです。
墓石文字彫刻が金色なのは中国の影響を色濃く受けているからの記事をご覧いただきありがとうございますセイクredです。この記事では

そもそも何故墓石文字にペイントを入れる?

九州は金文字が多い

中国の影響

土神

墓石文字に金を入れる訳

以上の内容となっておりますのでこの機会に金文字の謎を御理解していただければと思います。

そもそも何故墓石文字にペイントを入れる?

ペイント
そもそも何故墓石彫刻文字にペイントを入れるかと言いますと、

見えづらいからと言う理由からです。

同じ内容を黒御影石と白御影石で彫ったとしますと、黒御影石の場合文字を彫った所が白っぽくなり彫っていない面とのコントラストで文字が割とはっきりみえますが、白御影石の場合ですと彫った所と彫っていない所と同じような色合いになってしまうので離れてみると何を彫っているのかわからないのです。

中には彫刻面が苔むしてだんだんと字が見えてくるようになるからペイントは入れなくていいと言う方もいらっしゃいます。

墓石正面文字は大きい文字なのでペイントは入れなくてもいいかもしれませんが、建立者文字や家紋彫刻は白御影石の場合全然わからないので入れる場合が多いのです。

一般的には白御影石の場合は彫ったところに白ペイントを入れる事が多いのですが白ペイントの弱点は何しろゴミやほこりが溜まり汚れが目立ってしまう事です。そこで近年では汚れがあまり目立たない黒ペイントを入れているお墓もよく目にします。

黒御影石の場合黒ペイントを入れは余計何もみえなくなってしまいますので、通常白ペイントを入れます。

しかしそれとは別に金色のペイントを入れているお墓もありますが、その多くが九州出身者であることが多いのです。

九州は金文字が多い

九州では全て、必ずというわけではないのですが、金のペイントや金箔、金の塗料を墓石正面の文字を彫った所に色入れするのが一般的なんだそうです。

けして目立ちたがり屋と言うわけではないのです。

白御影の場合金文字にしますと引き締まった印象をうけますが、何と言っても黒御影石に金文字はなんともゴージャスな感じがします。

しかし一体何故九州では金文字が多いのでしょうか?

中国の影響

中国
九州の中でも特に長崎が金文字が多いようです。これには中国の影響が色濃く残っている為なのです。

歴史の話になりますが、日本では出入国を禁止し貿易を管理制限した政策の「鎖国」をおこなっていました。1639年~1854年の215年もの長い間海外との関係を閉ざしたものです。

しかし朝鮮国や中国、オランダとだけは通商関係を保っており、長崎と言えばカステラ、オランダ村、ハウステンボスを想像する位オランダとの貿易が盛んだったように思われますが実際の貿易額は中国の半分であり圧倒的に隣国中国との貿易が盛んだったわけです。

中国の影響を強く受けた証拠に一般的な長崎のお墓の片隅には「土神」が祀られていることがあります。

土神

長崎の墓
土神
            画像出典元 有限会社のなか石材
土神(ドシン・ツチカミ)は土地や家を守り豊作の神として中国では古くから信仰されてきたものです。早い話土地の神様なわけですからお墓を造る時には「土地の神様、一族のお墓を造る為にこの土地をお借りいたします」という意味で祭祀されているようです。

この土神は九州以外ではほとんど見ることはありませんので九州独自の文化、風習であるとされています。

墓石文字に金を入れる訳

長崎にてよく県外から来られた方が不思議に思われる墓石に金箔が貼られているのは
金をもやす中国盆(中国盂蘭盆会)※の風習に由来しているようです。

※死者の霊を慰めるため、在留する中国人によって毎年崇福寺で行われている盆行事。
毎年中国の旧暦で行なわれるため日程は定まらないが、
第1日は僧侶によりお経をあげ、釈迦、その他尊者の霊を慰め、
第2日は同じくお経をあげ亡者や霊を呼ぶ。
第3日は全世界の霊に対し供物をあげ、迷い出た人に悪戯をしないよう
金銀貨や着物等を意味する金山、銀山、衣山などを燃やして米饅頭を天に向けて投げ霊を送る。
いくつもの赤い提灯が灯され、唐人鉄砲や太鼓が鳴り響く中国のお盆。
中国獅子舞なども観られる
            出典元 有限会社のなか石材

金色の札を燃やして霊を送り出すのは沖縄のお盆の風習であるウチカビとまったく同じですね。
沖縄のお盆の締めくくりのウチカビ

沖縄のお盆では金色のウチカビを燃やして御先祖様を再びあの世に送り返すのですが、長崎をはじめとする九州で金色の文字にするのは同じくご先祖様への畏敬の念の意味があったのですね。

まとめ

お墓の白ペイントや黒ペイントはただ単に文字を見やすくするのが目的に対し、金文字は目立つ為でもデザインでやっているわけではなくちゃんと意味あっての事なのです。

長崎や九州にお出かけの際お墓を見る機会があればぜひこの豆知識を思い出してみて独特の文化を感じ取っていただければと思います。

以上がこの記事で伝えたかった事となります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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