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お墓を造ったら開眼供養しないといけない?在来仏教と浄土真宗との違い
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仏作って魂入れず
何処かで聞いたことのある言葉なのではないでしょうか?
せっかく仏像を造ったのに、その仏に魂を込めなければその仏像はただの木や石に過ぎない。
魂を入れることによって初めてただの木や石が仏になる。
大変な思いをして造ったのに最も大切な事が最後に抜けてしまっているという意味です。
お墓に開眼供養が必要と言われたけがどういう意味?
仏教は必ず開眼供養を行う?
開眼供養を行うタイミングは?
開眼供養の際お布施相場や服装は?
など開眼供養を行う場合の注意点をお伝えします。
開眼供養とは?
仏像を造る時は全体を完成させて最後に点睛(眼を書き込む)する事によって魂が宿ります。
墓石も魂を込めないとただの石であるからお坊さんが墓石に魂を込めることで初めてただの石が墓石へとなる。
これが開眼供養です。
別の呼び方としては
お性根入れ
魂入れ
御霊入れ
などと呼ぶ場合もあります。
在来仏教は開眼供養が必要
在来仏教ではほとんどが開眼供養が必要となります。
仏像と同じでいくら造形に優れ立派な墓石が完成したとしてもそこに魂を入れないとお墓では無く、ただの造形物と言う考え方です。
そこでお坊さんがお墓に魂を入れる事によって初めてただの造形物がお墓になるのです。
地方の慣習にもよりますが、墓石の開眼供養前に白い布をかけておき、お坊さんが経読する時に取り外す事もあります。
しかしこの開眼供養を行わない宗派が浄土真宗です。
浄土真宗は開眼不要な訳
先ほど言ったように開眼供養は魂入れと言う別名があります。
お坊さんのお経によりただの石に魂を込めるものです。
浄土真宗には魂という概念がありません。
- 縁起や迷信を排除する考え方
- 阿弥陀如来の本願力により即往生する考え方
- 即仏となるので冥福など祈る必要もない
- 霊や霊魂、魂などは存在しない。
- 他宗派のように魂をあっちからこっちに移すなどの考え方が無い
御香典も49日までは御霊前49日を過ぎたら御仏前と言われていますが、浄土真宗では49日前でも御仏前を使うのもこの考え方です。
よくお寺さんが言われるには、『仏壇を処分したいので、性根を抜いて欲しい』と言われると、
『私には、魂を抜いたりするそんな特殊な能力はありません』と返すそうです。
みなさんが「魂入れ」や「お性根抜き」と言おうとする意味が判りますが、同じ仏教でも、宗派により考えが違いますので、浄土真宗では教義にそぐわないので、注意しましょう
この辺りが仏教になじみのない方にとって混乱する原因なのではないでしょうか。
同じ仏教なのに方や何やら呪文のようなお経で魂を入れる宗派もあれば、方やそんな特殊能力など無いと言う宗派もあるのです。
浄土真宗では開眼供養・魂入れ・性根入れとは呼ばず、入仏法要又は遷仏法要又は御移徙(おわたまし)が開眼供養にあたる法要です。
そのものに魂を入れるのではなく、仏様に来ていただく意味になります。
はたから見ると同じような供養をしているように見えますが、根本的に意味が違う訳です。
お墓を造ったらすぐ開眼?納骨時?
家族が亡くなりお墓を造ると通常は納骨時に開眼供養も行います。
しかし寿陵(生前建墓)の場合しばらく納骨の予定がありませんので開眼供養はどうすればいいか疑問に思うのではないでしょうか?
もちろんお墓完成と同時にお坊さんに開眼供養してもらうのがよろしいと思いますが、実際は開眼供養をせずにそのままがほとんどです。(地方の慣習により差あり)
開眼供養は墓前にお坊さんをお呼びして行う法要となるのでお布施・お車代が必要となりますので、二度手間を省くために多くの方は初めての納骨の時に開眼供養を行う事が多いようです。
開眼供養お布施相場
開眼供養を単独で行う場合は大体3万円~5万円位が相場です。
民営霊園などでは開眼供養は〇〇万円と明記されているはずですので、その金額を包めばいいのですが、寺院墓地などの場合金額は明記されていません。
寺院墓地の場合檀家や門徒の場合が多いので、民営霊園よりちょっと多い額をお渡しすれば十分だと思います。
しかしこの相場も都市部の寺院と地方の寺院では差があります。
地方の寺院では3万で十分かもしれませんが、都市部の寺院では最低でも5万と言う場合もありますので、寺院の立地と格によって変わります。
開眼供養を他の法要と行う場合はお布施の額が変ります。
例えば
四十九日供養+埋葬供養+開眼供養
などの場合です。
四十九日法要を礼拝堂で行い埋葬供養と開眼供養を墓前で行う全3供養となります。
民営霊園でお坊さんを手配してもらった場合はお布施が明示されているはずで3供養で大体5万円~8万円が相場です。
寺院墓地の場合は3供養で10万円位が相場になります。
地方の寺院より都市部の寺院の方が相対的に相場が高いので注意
お渡しする際の熨斗は?
お布施とお車代を現金裸で渡すのは非常識です。
お布施は白封筒に「お布施」と書き、お車代は「お車代」として書き、別々の封筒に分け袱紗に包んでてお渡しするのがマナーです。
白封筒に字を書くのが面倒くさい又は字が汚くて嫌な方は「お布施」「お車代」などの熨斗袋
を利用した方がお手軽です。
開眼供養の際服装は?
開眼供養単独で行う場合と四十九日供養や他の供養と一緒に開眼供養を行う場合で変わります。
開眼供養単独で行う場合は絶対喪服である必要はないかと思います。
ただあまり明るい色の服装は避けて下さい。
四十九日などと一緒に開眼供養を行う場合は絶対に喪服です。
四十九日供養・埋葬供養・開眼供養など故人にとってもお墓にとっても大変重要な式になりますので間違っても普段着で来るようなことは止めましょう。
お墓を造ったら開眼供養しないといけない?在来仏教と浄土真宗との違いまとめ
- 在来仏教では魂入れを行う
- お墓に魂を込めることにより、ただの石からお墓になる
- 浄土真宗は魂と言う概念がない為魂入れはできない
- 浄土真宗では開眼供養では無く入仏法要又は遷仏法要又は御移徙
- 開眼供養のお布施は3万~5万。複数法要の場合は5万~10万位
- お布施・お車代は袱紗に包みお渡しする
- 開眼供養の際服装は自由だが四十九日なども行う場合は喪服必須
以上参考にしてみてください。
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