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お墓の目地の役割と目地切れの弊害とは?定期的なメンテナンスが必要な訳

    
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お墓の目地の役割と目地切れの弊害とは?定期的なメンテナンスが必要な訳
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お墓参りの際、お墓を掃除していたらお石塔の目地が外れている・・・

という事はよくあるのではないでしょうか?

この目地ってなんで勝手に取れちゃうんだ?

目地ってなんの役割があるの?

目地なんて見た目だけの問題でしょ?

取れていても大した問題ではない?

と思われているのではないでしょうか?

こんにちは管理人のセイクredです。

お墓の目地の役割と目地切れの弊害とは?定期的なメンテナンスが必要な訳

をご覧いただきありがとうございました。

この記事では

お墓の目地の役割とは?

目地の昨今

目地切れの弊害

についての記事となります。

お墓の目地の役割とは

目地割れ

部材同士の接着

お墓はそれぞれのパーツ(部品)になっており、それらをつなげたり、積み上げていくものになります。

中にはお客様のご要望で全て一体式で石塔を造った事があると、他の石屋さんから聞いたことがありますが、通常は全てバラバラなパーツを積み上げていく事となります。

お石塔で言えば竿部、上台、中台、芝台などです。

これらのパーツ同士を強固に接着させ、その部材同士の隙間を埋め、水の侵入を防ぐ役割があるのが目地です。

化粧目地とも呼ばれ接着だけでなく、見た目の美しさを引き立てる役目もあります。

長さ調節

皆様は外柵(巻石)を見てこう疑問に思ったことはありませんか?

なんで2個とか3個に部材が別れているんだ?

一個の部材にすればいいのに・・

確かにそう思いますよね。

現在石材加工はほぼ中国国内で加工され梱包され船便にて国内に入ってきます。

  • 石材の場合あまりにも大きな物は加工しづらい
  • 一本物にすると大きいので搬送のキズや欠けの原因に
  • お墓の現場は狭い所が多いので大きいと搬送出来ない

など部材を大きくしてしまいますと色々な弊害が起きます。

又、部材も真っ直ぐ造っているつもりでも反ってたり、長さの長短も微妙にあります。

その為部材が別れていると、それだけ目地で調整が効きます。

目地を縮めたり伸ばしたりすることで外柵をまっすぐにすることが出来ます。

これが一本物だと難しくなるので、目地には長さ調節の役割もあります。

目地の昨今

一昔前ですと目地はキセメント(生セメント)やタイロンでした。

中にはモルタル仕上げの物もありますが、砂が浮き出てきてあまりキレイなものではありません。

私は10年以上前にはタイロンを使用していました。

タイロンは主にタイルやトイレ、お風呂など水場で使用されていることから、水にはある程度強いものです。

しかしセメントやモルタル、タイロンなどはセメント系接着剤はある程度の強度と防水性はあるのですが、決定的に弱い部分があるのですが皆様お判りでしょうか?

それは伸縮性が全くない事です。

先ほど申した通り、石塔の部材は積み上げて行きますが、年月と共に目地はやせていき、振動や地震などの衝撃があった際、伸縮性の無いセメント系は簡単に目地が飛んで行ったり、外れてしまうのです。

久しぶりに御参りに行ったら目地がずれてたり、外れていた事はありませんでしたか?

これは誰かがいたずらしたわけではないのです。

地震大国の日本においては伸縮性のないセメント系接着剤は厳しい条件なのです。

そこで登場してきたのが、樹脂系接着剤のコーキングです。

この樹脂系コーキング材の最大の特徴は硬化すると伸縮性に富んだゴムのようになることです。

振動や地震でもその柔軟性で伸び縮みするので目地割れすることはありません。

接着能力はもちろん目地としての役割においてはセメント系目地に比べ耐久性が非常に高いのが特徴です。

コーキングガンとコーキング、マスキングテープ、ヘラのセット全てが揃っていて便利ですね。

しかし注意があります。

明らかに墓石用ではなく、お風呂などの水回り用のシール材?の様なもので墓石の目地を修理している方がたまにいらっしゃいます。

これはやめた方がいいです。

仕上がりが汚く、経年変化でめくれており目地の役割を何もはたしていないのです。

墓石は夏相当な温度に上がりますので、熱にも強くなくてはいけないのです。

その為墓石専用コーキングを使わないといけないのです。

目地切れの弊害

何故?
では目地が割れていたり、欠けていたり無くなっているとどのような弊害があるのでしょうか?

動く

皆様お参りの時にこのような体験をされた方もいらっしゃるのでは?

花立や香炉をどかして綺麗に掃除。

少し水が残っている所に花立を戻そうとしたら、ツルッ!

思った以上にすべり、他の部材に当たり、花立の角が少し欠けてしまった。

と言う様な事は結構あるのでは?

鏡面加工した石の上の水に物を置くとまるでアメンボのようにスーッと動いてしまうのです。

これと同じで目地が割れて目地の中に水が入り込んでしまうと、重たい石塔がたやすく

くるっと

回転することがあります。

2011年の東日本大震災時も墓石が10度位回転していた墓石が何か所かありました。

どれも目地割れが起こっており、目地中に水が入っていたものと思われます。

この様に回転するだけならまだいいのですが・・

倒れる場合も

目地が無く水が入り込んでいる状態は石がただ上に積まれているだけの状態です。

倒そうと思えば簡単に倒せるくらいに危険です。

お参りのお掃除の時に何気に手をついた竿部が

ガタ!

としたことはありませんでしたか?

普通皆さんは、お墓はがっちりと固定されているものと思うものです。

しかし20年以上経過したお墓はそのほとんどがセメント系で目地をしています。

耐用年数が限界にきているお墓が多くなっています。

近年ではビルやマンションの外壁に使われているタイルが剥離して落下するなどの事故が増えてきています。

施工工法の手抜きや保全管理の難しさなどの問題もありますが、コンクリート内部の水の凍結融解の繰り返しによる凍害が原因とも言われており、今後もより一層の対策を取らないと、全国的に増え続けるものと思われているのです。

お墓の場合も同じでいつまでも現状維持は無理なのです。

お墓が20年位経てば定期的なメンテナンスは必要になります。

実際にお石塔ではありませんが、墓誌や塔婆立が倒れる事例が年々増えてきています。

原因はコンクリート目地の欠け、やせと経年劣化している状態で突風による倒壊です。

春一番などの強風が続く春、強風を伴う台風が押し寄せる秋には倒れる事が多いのです。

風で重たい石が倒れるとは普通考えられないですよね。

  • 目地が少し取れたくらいで大したことではない。
  • あれだけ重いものが簡単に倒れる訳がない。

と思ってしまいます。

しかし実際は倒れてしまいます。

その為、墓域を定期的にまわり、チェックし、危なそうな墓所があれば告知しているのですが、放置が多いのが現状です。

告知していたにもかかわらず、放置して墓誌が隣の墓所に倒れ、羽目が欠けたことがありました。

自分の墓所の直しはもちろん、お隣さんのお墓も直すことになり、余計な出費にもなります。

事が起きてから直せばいい

では自分も相手も嫌な思いをするだけです。

お墓の基本ルールは

隣近所には迷惑をかけない

が最低守らなくてはいけないルールです。

たかだか目地ですが、目地には大事な役割があると言う事を再認識していただき、お参りの際には軽く触ってみてガタつきをチックしましょう。

そして少しでもガタつき等ありましたら、石屋さんに相談してください。

又、ご自分で目地直しをチャレンジしてみたい方はこちらの記事を参考にしてください。

以上がこの記事で伝えたかったこととなります。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

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