浄土真宗に位牌は必要無。他宗派とは考え方が違うその訳は?

2017-02-16

不幸にも身内の方が亡くなられた場合はすぐに通夜葬儀を葬儀社に手配する必要があります。

仏教の場合ですと戒名又は法名を菩提寺のお坊さんか、葬儀社の手配したお坊さんに付けていただき、白木の位牌に書いたものを祭壇の中央に安置します。

そして無事通夜葬儀も終わり遺骨と白木の位牌を共に一旦自宅に安置し、四十九日法要までに本位牌を仏壇屋さんで用意し四十九日法要の際お坊さんに白木の位牌から本位牌に魂を移していただきます。

この行為を魂入れと言いますが、日本の最大宗派である浄土真宗ではこの魂入れなる行為はしませんし、そもそも位牌は作るものではないのです。

位牌がないと供養対象が無いのでは?

実家の別宗派では代々位牌があったから位牌が無いとなんとなく違和感が・・

位牌が無い仏壇って・・・

位牌が無いと故人の魂は何処に?

など他宗派の方からすると不思議に思えるようです。

浄土真宗に位牌は必要無。他宗派とは考え方が違うその訳は?

の記事をご覧いただきありがとうございます。

セイクredと申します。この記事では

位牌とは

浄土真宗は位牌を用いない

仏壇はご先祖様を拝む所?

魂の存在

浄土真宗では過去帳か法名軸を使用する

以上の内容となっておりますので、浄土真宗の方はもちろん他宗派の方もよく理解していただければと思います。

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位牌とは

位牌

位牌は亡くなられた方の戒名や法名、法号などを記した木の板のことをいい、正面に没年月日と戒名、裏に俗名と没年齢を記するものです。

形や色や種類は多数あり、塗り位牌、唐木位牌、回出位牌、最近ではモダン位牌と呼ばれるものも増えています。

通常は仏壇に置くものですので、仏壇の大きさに合わせた大きさを選ぶ必要があります。

これら本位牌は四十九日の法要までに用意し、白木の位牌から本位牌に魂を入れ替えしていただきます。

魂を抜いた白木の位牌はお役御免でお炊き上げをするのが普通です。

そもそも位牌は中国後漢時代に儒教の葬礼に用いられていたものであり、それを禅宗によって鎌倉時代に日本に持ち込まれたものなのです。

位牌には故人の霊魂が宿る場所との認識が一般的です。

浄土真宗は位牌を用いない

仏教では上記の認識で御位牌を用いるものですが、日本最大宗派の浄土真宗では位牌は用いません。

何故なら位牌はあくまで儒教のしきたりであり仏教とは関係の無いものであるとの考え方があるからです。
浄土真宗では

  • 縁起や迷信を排除する考え方
  • 阿弥陀如来の本願力により即往生する考え方
  • 即仏となるので冥福など祈る必要もない。
  • 霊や霊魂、魂などは存在しない。
  • 他宗派のように魂をあっちからこっちに移すなどの考え方が無い

この様な考え方から位牌と言うものは使わない、用いないのです。

仏壇はご先祖様を拝む所?

お内仏
そもそも仏壇は何のための物なのでしょうか?

浄土真宗では仏壇の事を仏壇と呼ばずに「お内仏」と呼びます。

お家の中のミニュチアのお寺でありご本尊の阿弥陀如来を祀るものであるのです。

よく勘違いされている方が多いのですが、お内仏は御先祖様の霊を安置するための物だと思ってはいませんか?

御先祖様がメインではなくあくまでもご本尊の阿弥陀如来がメインなのです。

亡くなられた方が即往生できる阿弥陀如来の本願力を、念仏を称える人をどこまでも見捨てず必ず救うご本尊が中心なのです。

浄土真宗では本来使われない位牌をご本尊の前に置き、一生懸命故人の御位牌を礼拝対象にしていませんか?

お内仏は位牌置き場ではありませんよ。

魂の存在

魂の存在
仏教では位牌を新たに作った時やお墓を建立したときは「魂入れ」や「入魂式」などをします。

位牌もお墓も魂を入れないと只の木の板であり、ただの石ころなのだと。

ここに魂を入れる事により初めて位牌になり、墓石へとなるのです。

「仏作って魂入れず」という言葉をよく使われるご住職様も多いかと思います。

良い物を作っても肝心かなめの物が抜け落ちていることのたとえであり、魂を入れることでその本来の役割を果たすものとの考えです。

しかし浄土真宗では霊や霊魂、魂などの存在を否定しますので

「位牌の魂入れをお願いします」

「仏壇が古くなったので魂の入れ替えをお願いします」

など出来ませんのでお願いしないようにしてください。

この辺りは他仏教とは大きく考え方が違う所なので、間違えないようにしたいですね。

「魂入れ」や「入魂式」という言葉は使わず「入仏法要」「おあたまし」といいます。

本尊をお迎えし安置する事にたいするお祝いであり感謝のことなのです。けっして魂をあっちこっちに移すと言う意味ではありません。

では位牌ではなく、何を使えばいいのでしょうか?

浄土真宗では過去帳か法名軸を使用する

浄土真宗では位牌は用いらずに過去帳か法名軸を用います

過去帳とは1日から31日までの欄があり、亡くなられた日の欄に法名や没年俗名を記入する記録帳の様なものになります。

例えば1月1日に亡くなられた方と6月1日に亡くなられた方は同じ1日なので、1日の欄に記入されます。それぞれのページには6名分くらいは記入できます。

過去帳は通常見台と呼ばれる台に置かれ月命日に開きます。

そうすると、「今日はおじいちゃんと曾おじいさんの命日なのね」とわかります。

置き場所は当然本尊が隠れてしまう場所には置かないよう下段に置きます。

法名軸はその名の通り法名が書かれた軸のことでお内仏の側面にかけるものですが、現代ではお内仏の小型化により法名軸より過去帳を用いる事が多くなっているようです。

まとめ

以上浄土真宗では他宗派と違い位牌を用いることはしないのですが、真宗高田派などでは位牌を用いる場合もあります。

又、幼い頃から他宗派に親しんできて、嫁ぎ先が浄土真宗の場合どうしても位牌を作りたいと言われる方も結構います。

それらはお寺さんによって見解が異なっており「それは浄土真宗の教義に反することなので過去帳に替えて下さい」と言われるご住職様もいれば、「よろしいのではないでしょうか」と言われるご住職様もいるのが現実です。

菩提寺がある方は必ずご住職様にお聞きし判断してください。

以上がこの記事で伝えたかった事となります。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

浄土真宗は位牌を用いませんし塔婆も用いません。その理由を解説しています。


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